阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭は今年で5年目を迎えます
2003年以来、8月の末に大阪の阿倍野区で毎年開催されてきた「阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭」も今年で第5回目を迎えます。 2003年は2000人程だった入場者数も、昨年2006年は約6000人と回を重ねるごとに多くの人々に参加頂いています。
ヒューマンドキュメンタリー映画の上映会はもちろんのこと、上映作品の監督や出演者などをゲストに招いてのトークショーも用意しています。
また、2005年からは「ヒューマンドキュメンタリーコンテスト」と銘打って、皆さんの映像作品を募集。優秀作品を期間中に上映し表彰しています。スクリーン上の映画を鑑賞するだけでなく、皆さん自身がファインダーの向こうにいる人と対峙することで、人との関わり方を一歩深められるのでは?そして互いに作品を鑑賞しあうことで、いろいろな人の見方に触れることができるのでは?と思っています。
より多くの皆さんにコンテストに参加頂きたくて、映画講座「ドキュメンタリーごっこ」も開催してきました。ヒューマンドキュメンタリーの作り手は技術的にプロであるだけでなく、被写体である「人」との長い関わりの中で作品を作り上げてきた先達であります。そうした作り手たちの経験に触れることで、ヒューマンドキュメンタリーに対する興味を深め、自分でも撮ってみたいという思いを持つきっかけになればと考えています。
なぜ「ヒューマンドキュメンタリー」なのか
私たちの住むまちは、さまざまな人との支えあいで成り立っています。子どもや高齢者のいないまちを想像することができないように、身体や心にハンディキャップを持った人たちも、私たちのまちの大切なメンバーなのです。
障害のある人もない人も、住み慣れたまちで大切な家族や友人たちに囲まれて生活したいと思うことは当たり前のことです。しかし、これまで障害者施設が遠方の交通不便なところにあったため必然的に訪問者も少なくなり、障害のある人は世間からも孤立し、社会復帰が可能となっても地域に戻れなくなってしまうという問題が生じています。
大阪市では、「すべての人が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる」ように、自立生活支援にむけ、住み慣れた身近な地域での施設整備が進められてきました。しかし施設建設に際しては、地元住民からの強い反対がある等のいわゆる「施設コンフリクト」の問題があり、障害のある人に対する偏見や誤解が施設の整備等にあたって大きな阻害要因となっています。
阿倍野区においても、美章園三丁目の施設建設に際して施設コンフリクトが起こり、この間、住民説明会の開催や啓発ビラの配布など、さまざまな形で地元住民への啓発が行われてきました。現在は建設にも着工し、今秋には完成予定です。しかし、依然として障害のある人に対する偏見は根強く残っているのが現状です。
阿倍野区ではこうした施設コンフリクトを契機に、「心をつなぐ演奏会」や「わいわいフェスタ」など、障害のある人もない人も共に支えあい、地域住民として豊かな生活を送ることができる共生社会づくりに向けた取り組みをおこなってきました。阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭も、さまざまな人々の生きる姿をテーマにしたヒューマンドキュメンタリー映画に接する機会を提供することで、参加者が自分自身を見つめなおす契機になるとともに、一人ひとりの人間にそれぞれ異なった人生があることを知り、自然な形で「人権問題」「障害者問題」「共生社会」について考えてもらえればと始まりました。
障害者差別を始めとするさまざまな偏見に対し、声だかに非を叫ぶだけではなく、ヒューマンドキュメンタリーという映像を提供することで、障害のある人もない人も、女性も男性も、高齢者も若者も、お互いが社会とどのように触れ合っているのかを感じてもらい、見るものに問いかけ続けたいと思っています。
この映画祭がより多くの人々に認知され、「ふるさとあべの」を語るときに、「阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭」のあるまちと言えるような催しとなること、阿倍野にゆかりのある人々にとってこの映画祭が精神的なランドマークとなることを願っています。
どこが主催しているのか
主催は「阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭上映実行委員会」です。 大阪市阿倍野区の行政主導で始まったこの映画祭、2006年度までは、阿倍野区長が実行委員長であり、事務局を阿倍野区役所区民企画室に置いていました。
しかし、2007年度からは市民による民間主導の取組みに移行し、実行委員長も地域住民に引き継がれ、事務局も阿倍野区役所区民企画室からはなれ、現在は阿倍野区内に事務局を置いています。
阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭上映実行委員会事務局
〒545-0022 大阪市阿倍野区播磨町1-4-15-3F TEL 06-6170-3980
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