25年振りの再会が始まりでした。
私は12年間撮り続けて完成させた映画「奈緒ちゃん」を是非観てもらおうと、
大学時代の友人、遠藤滋を訪れ、ベッドに寝たきりの彼と出会いなおすことになったのです。
彼は、寝たきりの生活をもう10年近く続けていると言います。
不自由な体を引き受けながら、自立したいという強い意志を持ち介助の若者達の力を借りて、一日一日を丁寧に生きている彼の姿に、心を動かされました。
一日24時間三交代、介助の若者達の存在抜きに遠藤は生きてゆけません。
若者達は、遠藤とかかわることで、実に生き生きとした表情を垣間見せてくれます。
命を生かし合う関係、とでも言うのでしょうか。
撮影が始まって3年目の夏、遠藤と若者達につきあって、伊豆の海に行きました。
海の中で若者達に支えられながら、歩こうとする遠藤の姿を目のあたりにして、
3年間の日々の営みの記録を、映画としてまとめてみようと思いたったのです。
自分の足で歩こうとする遠藤のように、私は生きようとしているだろうか。
「えんとこ」と呼ばれるささやかな、けれども切実な居場所の空気のようなものが伝わればそれでいい…。
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